「減価償却累計額」の版間の差分
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(ページの作成:「期間損益計算を重要視する現代の会計理論では、固定資産のように長期聞にわたって使用される財貨の購入取得に要した支出...」) |
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期間損益計算を重要視する現代の会計理論では、固定資産のように長期聞にわたって使用される財貨の購入取得に要した支出は、一定の方法によって期間的に配分され、減価償却費として毎期の損益計算に計上されると説明されている。いわゆる減価償却の手続がこれであるが、このように減価償却費は直接に固定資産の取得原価より控除せず、減価償却累計額として累計しておく方法、いわゆる間接法が採用されている。したがって、減価償却累計額は各期聞における減価償却費の累計額を示し、貸借対照表では、減価償却の対象となる資産の評価勘定として、控除形式により記載されなくてはならない。 | 期間損益計算を重要視する現代の会計理論では、固定資産のように長期聞にわたって使用される財貨の購入取得に要した支出は、一定の方法によって期間的に配分され、減価償却費として毎期の損益計算に計上されると説明されている。いわゆる減価償却の手続がこれであるが、このように減価償却費は直接に固定資産の取得原価より控除せず、減価償却累計額として累計しておく方法、いわゆる間接法が採用されている。したがって、減価償却累計額は各期聞における減価償却費の累計額を示し、貸借対照表では、減価償却の対象となる資産の評価勘定として、控除形式により記載されなくてはならない。 | ||
| − | 減価償却累計額は、決算日までに回収された投下資本の金額を示すのみであって、現に使用申の固定資産の再取得に要する金額として留保されたものではない。すなわち、減価償却の基礎となる金額が、取得原価を基準とするために、固定資産の廃棄によって、必要となる金額の回収は、必ずしも達成できず、また、引当金は現金として企業内に留保されるとは限らないからである。減価償却累計額は、単なる計算的な金額にすぎないので、これをもって、企業の内部資金の源泉とすることはできない。それは単に損益計算上の費用として減価償却費を計上することによって、利益の金額がそれだけ少なくなり、社外に流出することをまぬがれたことをいうのみである。 | + | 減価償却累計額は、決算日までに回収された投下資本の金額を示すのみであって、現に使用申の固定資産の再取得に要する金額として留保されたものではない。すなわち、減価償却の基礎となる金額が、取得原価を基準とするために、固定資産の廃棄によって、必要となる金額の回収は、必ずしも達成できず、また、引当金は現金として企業内に留保されるとは限らないからである。減価償却累計額は、単なる計算的な金額にすぎないので、これをもって、企業の内部資金の源泉とすることはできない。それは単に損益計算上の費用として減価償却費を計上することによって、利益の金額がそれだけ少なくなり、社外に流出することをまぬがれたことをいうのみである。 |
